暗闘 企業買収の新常識#6Photo:Totojang/gettyimages

ゴールドマン・サックス出身で『ゴールドマン・サックスM&A戦記』などの著書がある服部暢達氏は、日本企業で増加傾向の敵対的買収について「非効率な経営者に退場してもらうメカニズムの一つとして必要」との見方を示す。「強圧的」「横暴」などと批判されがちな敵対的買収は日本企業に根付くのか。特集『暗闘 企業買収の新常識』(全8回)の#6は、服部氏のインタビューをお届けする。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

現経営陣を否定する「企業vs企業」の闘い
敵対的買収は日本経済に絶対必要だ!

――上場企業による敵対的TOB(株式公開買い付け)が増えています。

 敵対的買収は時々あるべきだと思う。

 ただ欧米の場合、企業買収の大半が100%出資です。日本は全く逆で、大半がマイノリティー出資。日本製鉄のように(東京製綱を)持ち分法適用会社にさえしない株式取得に一体どんな意味があるのか。