地銀転落 メガ銀終焉 銀行複合危機#7Photo:Richard Seijger/EyeEm/gettyimages

かつて外資のハゲタカファンドが日本に上陸し、バブル崩壊後の不良債権市場で暗躍した。現在、不良債権が静かに増加の気配を見せる中で、外資ノンバンクが日本の債権回収会社を買収。不良債権投資に着手しながら、「地銀買収」の意欲を見せている。特集『地銀転落 メガ銀終焉 銀行複合危機』(全10回)の#7では、地銀向けにファンドが取り組む不良債権投資の内実に迫った。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

米KKR傘下の外資ノンバンクが日本上陸
明言した「地銀買収」の真意

 1月8日、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)傘下で、海外でノンバンク事業を手掛けるペッパー・グループが、日本国内の債権回収会社を買収した。

 今後ペッパーは、不良債権を抱え込んだ地方銀行や信用金庫を対象に、債権処理を支援していく考えを示している。

 実は、彼らの日本上陸の狙いはそれだけではなかった。日本で金融事業を展開していく中で、「地銀買収」を重要な戦略の一つに据えていた――。