「瞬読開始3ヵ月後、国語の偏差値が49から64に」
「3年落ち続けた中小企業診断士試験。瞬読で勉強したら一発で合格」
「1級、2回連続不合格。瞬読を使って約半年で合格」

通常、勉強法は、型を覚えて、その型通りに勉強することで、「成績を伸ばす」「勉強効率を上げる」「目標を達成する」などを実現させます。今回、その「型」はありません。時間を決めて、本書のトレーニングを行うだけで、普段と変わらない勉強スタイルでも結果が出せます。また、トレーニングの答えを覚えたとしても、その効能は変わらないのです。どんな勉強でも、どんな教材でも、勉強前に瞬読を取り入れるだけ。今回、発売1ヵ月強で早くも4刷となった『たった1分見るだけで頭がよくなる瞬読式勉強法』の瞬読トレを使えば、成績アップは間違いないでしょう。瞬読トレ後の5分は、普段の20分に相当します。右脳の働きを促すので、イメージで記憶するようになり、無意識下でどんどん頭がよくなります。ただ詰め込むだけの左脳タイプの記憶では、「考える」は養われません。これからは「考える」力が重要。自分の言葉で置き換えて記憶する、これも「瞬読式勉強法」の長所です。次世代型ハイブリッドな勉強法です!
今回は、未収録の書き起こし原稿を特別にお送りします。さらに、勉強の効率化を目指してください!

「覚えたところが出なかった」ではなく、「覚えるところがズレている」だけであるPhoto: Adobe Stock

覚えるべきは暗記した答えではない

 試験が終わって「覚えたところが出なかった」と嘆く人がいます。

 このような人は、暗記に頼ってピンポイントで覚えているため、それ以外のことを問われると答えられません。せっかく頑張ってたくさん覚えても、丸暗記ではゴールにたどり着けないのです。

 すでにお話ししているように、近年の入試では答えが一つではない問題が主流になりつつあります。

 覚えるべきところはどこなのか、どういう過程でその答えが導き出されるのかを意識して勉強しないと、合格できません。まったく同じ問題が出なくても、答えまでの過程がわかっていれば、たとえ正解そのものでなくても、答えを手繰り寄せることができます。

 そこに必要不可欠なのが、「思考力」です。

 歴史の問題を例に挙げてみましょう。

「秀吉が朝鮮に出兵したことを何というか? またそれは何年か?」という問題が出たとします。

「文禄・慶長の役で1592年と1597年」と答えれば、正解です。

 けれども、「天下統一した秀吉が朝鮮に出兵したのはなぜか?」、あるいは「秀吉が朝鮮出兵をしたことはその後の歴史にどのような影響を与えたか?」という問いだと、答えを出すために思考力が必要になります。

 その答えには、息子・鶴松の死の憂さ晴らし説や、征服欲説、領土拡張説、東アジア新秩序説、キリシタン諸侯排斥説などさまざまな説があります。

 専門家でも答えの出ていない、いわゆる歴史のミステリーの一つですが、どの説を主張するにしても、ほかの説に対抗する論拠が必要です。

 また、それらの見方は、人類が繰り返してきた侵略や戦争が「なぜ起きるのか?」という普遍的な問いにつながります。秀吉は、日本では偉人として扱われていますが、韓国や朝鮮の側から見たらそうではないので、国や立場・文化・歴史が変われば「ヒーローはヒールになる」という命題にもつながっていきます。

 このように、覚えるべきは暗記した答えではなく、問題の背景、本質です。どんな切り口で問われても答えられるようになるには、やはり思考力が物を言います。

「なぜそうなるのか」を問い続ける力とも言えます。

 その力を育てるためには、やはり右脳を使っていくことです。

 答えが一つではない試験が増えていると言いましたが、医学部の試験なども、近年は筆記試験だけではなく、哲学や死生観なども問われるといいます。ある意味すべての試験が、勉強だけではなくその人の考えや人格にまで踏み込んで、より多様な、社会に役立つ人材を求める方向にシフトしています。

 右脳的な発想こそ、今最も求められていると言っていいでしょう。

関連記事「たった1分見るだけで頭がよくなる勉強法