証券会社や銀行窓口、FPに「投資相談」をしない方がいい理由Photo:PIXTA

 このところ、主に米国のインフレ懸念で市場が少し波乱の状況になってきている。こういう時に活躍するのはアナリストやコメンテーターだが、彼らの予想が必ずしも当たるとは限らない。したがって、意見を参考にするとしても最後に判断するのは自分しかないが、そうは言っても誰かに相談したり、意見を聞いたりしたくなるのはごく自然な感情だろう。

 ただ、その際に誰の意見を聞くのか、あるいは誰に相談するのかはかなり重要である。つまり、誰をあなたのアドバイザーにするかの選択こそが、投資判断の成否を分けるということになりかねない。

証券会社や銀行の窓口に
投資の相談をしても役に立たない

 まず誰もが思うのは証券会社や銀行の窓口だろう。しかしながら、実はこれらの窓口にいる人たちに相談するのは、投資の判断をする上ではあまり役に立たないと考えた方がいい。

 彼らは投資のプロでも運用のプロでもなく、金融商品販売のプロだからだ。これは営業マンなのだから当然の話である。自分たちの扱っている商品をいかに魅力的に見せ、それを買ってもらえるようにアピールするかという技術に関しては、とても優れていると言っていいだろう。だからと言ってマーケットの見通しや投資判断について的確な意見が出せるかということとは全く別の問題である。