リモート営業写真はイメージです Photo:PIXTA

リモートのやりとりが本格的にスタートしてから1年以上たっている。ZoomやTeamsを使っての会議や商談も日常茶飯事になってきた。新しいツールがスタンダードになると、それに合わせて新しいマナーが作られていく。慣れてきたところに意外な落とし穴が待っているものだ。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)

10分早めのZoom入室が
いいアイスブレークになる

 先日Zoomでの打ち合わせでのこと。4人で話し合いをすることになっていた。スタートは10時。Aさんを除く3人は9時50分にZoomのルームに入室した。そこで10分間、近況報告や雑談でひと盛り上がりした。こういったときの会話は楽しい。いいアイスブレークになり、緊張感もずいぶんほぐれた。

 そして時間になりAさんが時間ピッタリに入室。時間に遅れたわけではないが、雑談に入っていない分、Aさんだけが「ちょっと蚊帳の外」といった雰囲気になった。どうしてもAさんと話がかみ合わなかったのだ。

 リモート商談や打ち合わせで時間ギリギリに入れば、稼いだ時間に他の仕事ができるメリットはある。ただ、その数分は、本当に効果的な時間の使い方といえるだろうか。

 リモート営業に慣れてきた人こそ、リモートでの時間の感覚を一度、見直してみよう。というか、リモートの方が対面よりも時間管理、特に「遅刻」にはシビアである。対面での営業シーンと、リモートでの営業シーンをそれぞれ思い浮かべてほしい。