決算報(観光/レジャー)コロナ禍で大きな打撃を受けた観光/レジャー業界の現状とは? Photo:YOSHIKAZU TSUNO/gettyimages

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、エイチ・アイ・エスやオリエンタルランドなど、「観光/レジャー」業界の3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

四半期売上高は3社とも前年比5割割れ
苦しいコロナ禍を生き残るには?

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下の「観光/レジャー」業界主要企業3社。対象期間は20年11月~21年3月の直近四半期(エイチ・アイ・エスは20年11月~21年1月期、その他2社は21年1~3月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・エイチ・アイ・エス
 増収率:マイナス80.5%(四半期の売上高389億円)
・オリエンタルランド
 増収率:マイナス54.9%(四半期の売上高335億円)
・帝国ホテル
 増収率:マイナス51.6%(四半期の売上高54億円)

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、長きにわたって外出自粛が呼びかけられる中で、観光・レジャー領域のビジネスは厳しい状況に置かれている。

 次ページでは、各社の実情を詳しく解説する。