SPACブーム後退で競争激化、買収先確保に迫る期限Photo:Smith Collection/Gado/gettyimages

「ブランクチェック(白紙小切手)会社」と呼ばれる特別買収目的会社(SPAC)の間で、買収するターゲット企業を巡り激しい競争が繰り広げられている。株価の弱含みに加え、ディール成立には期限もあり、買収先確保への圧力が高まっている。

 SPACの設立者にとっては、今年初頭のSPACブームが厳しい課題をもたらした側面もある。上場ターゲット確保までの期限は2年で、買収が成立しなければ、調達した資金を投資家に返却する必要がある。

 ここにきてSPAC関連企業の株価は下落しており、スタートアップ企業の間ではSPAC経由の上場への関心が下がっている。こうしたミスマッチにより、同一のターゲット企業を巡るSPAC同士の争い(いわゆるSPAC-off〔スパックオフ〕)が激化している。