本堂内陣に安置された阿弥陀如来と二十五菩薩が神々しい本堂内陣に安置された阿弥陀如来と二十五菩薩が神々しい

海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介するのは「現世極楽浄土」。この世に極楽の世界を残したい――。そんな思いから建てられたのが京都にある即成院です。「なぜ現世極楽浄土と呼ばれるのか」「仏様のオーケストラとは」など、住職の平野雅章さんにうかがいました。京都在住のタレント・吉岡淳さんにも同席いただき、インタビューは大盛り上がり。ここだけの特別な体験にも挑戦しました。

まずは御祈祷からスタート。
迫力の読経に全身がビリビリ!

 御本尊の前で手を合わせ、さてインタビューを。と思ったら、「こちらへどうぞ」とさらに中へ入れていただき、本堂の内陣で御祈祷を受けることになりました。通常の御祈祷は御本尊の前に住職が座り、お経をあげるのを聞くものですが、こちらは違います。御本尊の阿弥陀如来と周囲を囲む二十五菩薩像の前に座った我々の後ろから拝んでいただけるのです。まるでオペラのような大音量のお経と響き渡る太鼓の音に、体の芯からビリビリとしびれるよう。御祈祷を担当しているのはふたりだけのはずなのに、一気に人数が増えたような迫力です。御祈祷後にそのことを伝えると、「皆さんそうおっしゃられるんです」と住職はにっこり。当然ながらお堂に音響効果は一切ないのだとか。