2019年度から20年度における
​実質GDP成長率の落ち込み幅

2019年度から20年度における実質GDP成長率の落ち込み幅出所:内閣府

 新型コロナの第4波により、緊急事態宣言が6月20日まで延長となった。日本経済に及ぼす影響が当然気になるが、その一つの判断材料となるのが、先般内閣府が公表した「四半期別GDP速報」(2021年1~3月期・1次速報)だろう。

 この速報値によると、21年1~3月期の実質GDP成長率は前期比▲1.3%であり、20年度は前年度比▲4.6%であった。

 戦後最大の実質GDP成長率の落ち込みは、08年度の米国を震源地とするリーマンショックによるもので、成長率は▲3.6%だったが、今回はそれを上回った。

 このため、マクロ経済的にコロナショックはリーマンショックを上回ったという論調がマスコミで強いが、この見方は正確ではない。