埼玉vs千葉 勃発!ビジネス大戦#3Photo:Maremagnum/gettyimages

「マンションを買いたいけど、都内は高い」「将来は売って住み替えたい」……。こうした思いを抱く人には、埼玉や千葉のマンション購入も選択肢に入るだろう。どのエリアのマンションが値崩れしにくいのか。マンション値上がり率を基に80駅の狙い目を検証した。特集『埼玉vs千葉 勃発!ビジネス大戦』(全10回)の#3では、埼玉と千葉の80駅を対象に「中古マンション値上がり率」ランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

※本特集は当初「全7回」構成でしたが、7/23(金)~25(日)配信の記事3本を加えて「全10回」構成に変わりました

東京都内のマンション価格が右肩上がり
「今後も高い状態は続く」

「都内のマンションは高過ぎる!」――。

 こうした思いを抱く人は少なくないだろう。それもそのはず、東京都内のマンション価格は右肩上がりを続ける。

 不動産経済研究所のデータによれば、2020年度の東京23区の新築マンションの平均価格は7564万円で、14年度の6032万円から25%超もアップした。業界では「今後も高い状態は続く」とみる声が相次ぐ。

 手が出しにくくなってきた都内のマンション。そこで、浮上する選択肢が埼玉県や千葉県のマンションの購入だ。新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが広がったこともあり、職場に近い都内に家を持つ必要性が下がったと感じる人もいるだろう。

 実際に、都内と比べれば埼玉県や千葉県の物件は“お手頃”だ。20年度の埼玉県の新築マンションの平均価格は4571万円、千葉県は4404万円で、23区と比べれば3000万円前後安い。

 東京との県境では、住所が埼玉県になっただけで価格が大きく下がることも珍しくない。東京都北区の赤羽駅と埼玉県川口市の川口駅はJR京浜東北線で所要時間にしてたったの3分。それにもかかわらず、「同じ60㎡前後のマンションでも、1000万円程度、川口の販売価格が下がることもある」と、不動産データ会社、東京カンテイの井出武上席主任研究員は語る。

 埼玉県や千葉県のマンション購入を検討する場合、将来の都内などへの住み替えなども考慮するならば、値崩れしにくい物件を買いたいだろう。

 埼玉県と千葉県で、どのエリアのマンションが買って“お得”だったのか。ダイヤモンド編集部は、埼玉県と千葉県の80駅を対象に、「中古マンション値上がり率」ランキングを作成した。