私鉄Photo:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は小田急電鉄、京王電鉄など、私鉄5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

私鉄5社は軒並み減収
阪急阪神HDは微減

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の鉄道(私鉄)5社。対象期間は21年1~3月期の直近四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・小田急電鉄
 増収率:マイナス20.0%(四半期の営業収益1127億円)
・京王電鉄
 増収率:マイナス18.1%(四半期の営業収益849億円)
・東急
 増収率:マイナス15.6%(四半期の営業収益2501億円)
・阪急阪神ホールディングス
 増収率:マイナス2.3%(四半期の営業収益1749億円)
・近鉄グループホールディングス
 増収率:マイナス24.3%(四半期の営業収益2139億円)

 次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。