アンビリバボーで話題!捜査一課伝説の刑事写真はイメージです Photo:PIXTA

ロス疑惑やオウム真理教地下鉄サリン事件など、数多くの難事件に携わってきた警視庁捜査一課の“伝説の刑事”、大峯泰廣氏。彼はいかにして犯罪者を追い詰めたのか。そのやり取りを初めて明らかにした本格ノンフィクション『完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録』(文藝春秋)から抜粋紹介する。

>>【伝説の刑事秘録(1)】『すぐに帰宅する係長が最強部隊を統率できた理由』から読む

重要参考人が逃亡で大ピンチ!
情夫への直当たりでつかんだ事件の真相

「まったく知りません」

 取調室のなかは淀んだ空気に支配されていた。大峯の前に座る村田裕子(仮名)は顔色一つ変えずに答える。

 ――裕子さんよ。松岡の行方を本当に知らないのか? もう、わかっているんだぞ。

「なんのことでしょう。知らないですね」

 裕子がキッとこちらを睨み返す。取調室には大峯、デスクの金田哲夫、他1名のベテラン捜査員が詰めていた。3人で交互に取調べを行うものの、裕子は頑として認めない。