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庭のカエルの声がうるさい!で裁判沙汰に

 梅雨の湿気を帯びた、うっとうしい暑さが体にこたえる季節です。先日、とある裁判のニュースを読みました。

 隣接した一戸建てに住む60代男性同士のトラブルで、片方の家の庭の池に住み着いたアマガエルが深夜までうるさいという、カエルの鳴き声への騒音苦情が原因でした。隣の住民に対して騒音の差し止めやカエルの駆除などを求めるという驚きの裁判でしたが、裁判官が出した判決は「仮にうるさい音が発生していたとしても、カエルの声は自然音の一つ。騒音には当たらない」というもの。東京地裁で請求が棄却されたとのことでした。4月下旬、ちょうど水の張られた田んぼへの田植えが終わり、田舎の家にもカエルたちの声が響く季節のニュースでした。

「こんなささいなことが裁判沙汰になるのか。まったく理解に苦しむ……」

 そう思った方も多いと思います。もし、こうした裁判が身近に起こり、自分が当事者になったらと思うと、頭が痛くなることでしょう。

 このニュースを読み終えた私の素直な感想は、「所変われば事情も変わる」。そして、警察官だったころの騒音苦情を思い出しました。