郵政消滅#予告Photo:Bohistock/gettyimages

創業150年の節目を迎えた日本郵政グループが、未曽有の危機に直面している。2007年の民営化以降、歴代経営陣の無能と郵政ファミリーによる既得権益の温存は、日本郵政の企業統治を著しく劣化させた。こうした長きにわたる経営中枢の混乱は、40万人組織を着実にむしばみ、社員のモラルダウンに歯止めがかからなくなっている。かんぽ生命の不正販売など、現場社員による不祥事多発はその最たる例だ。そして放漫経営の果てに、郵便局のサービス劣化や地方切り捨てという「大きなツケ」となって国民に跳ね返ってきている。郵便局を存続させるのか、消滅させるのか――。特集『郵政消滅』では、7月12日(月)から19日(月)までの全15回連載で、日本郵政の在り方、存在意義について徹底検証する。

#1 7月12日(月)配信
日本郵便「クビになった前社長」に復帰待望論、裏に40万人組織の“多頭権力支配”

郵政消滅#1写真:つのだよしお/アフロ

 かんぽ生命保険による不適切販売などの引責で辞任した横山邦男・日本郵便前社長の復帰を待ち望む声が、日本郵政グループ関係者の間で強まっている。横山氏は、2009年のかんぽの宿問題でも責任を問われ、西川善文・日本郵政社長(当時)の退任とともに古巣の三井住友銀行に舞い戻った過去を持つ。こうしたスネに傷持つ人物の「再・再登板」が取り沙汰されること自体が、経営統治の不全を露呈している。多頭権力支配の闇は、どこまでも深い。

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#2 7月12日(月)配信
日本郵政、豪物流6200億円買収で「杜撰すぎる投資計画」発覚!無駄金使いが止まらない

郵政消滅#2Photo:Bloomberg/gettyimages

 国際物流DHLを傘下に入れたドイツポストを見習え――。2015年に、日本郵政が豪トール・ホールディングスを鳴り物入りで買収した。だがその後、4003億円の減損損失を迫られるなど一度も業績が浮上することなく、一部事業を売却する悲惨な末路を迎えることになった。買収失敗の背景を探ると、あまりにもずさんな日本郵政の「投資計画」があらわになった。

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#3 7月13日(火)配信
郵便局長が告発「地方人事に斬り込む増田・日本郵政社長はけしからん!」【全国郵便局長会(全特)座談会・前編】

郵政消滅#3写真:毎日新聞社/アフロ

 地方の名士出身者が多く含まれる旧特定郵便局長。彼らを組織化した全国郵便局長会(全特)は、日本郵政グループの経営に大きな影響力を持つ存在である。その“うるさ型”が、昨今の不祥事の多発やグループ業績の悪化に対して、危機感を募らせている。全国に散らばる地方郵便局長会に所属する複数の幹部に、匿名で本音をとことん語ってもらった。

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#4 7月13日(火)配信
郵便局舎・社宅は宝の持ち腐れ!日本郵政が不動産2.6兆円を台無しにする「致命的欠陥」

郵政消滅#4Photo:Prisma by Dukas/gettyimages

 日本郵政が郵便、銀行、保険の3事業に続く「新たな収益の柱」として期待をかけるのが、不動産事業だ。都市部の一等地に点在する郵便局舎や社宅などを筆頭に、日本郵政グループが抱える不動産は、なんと約2.6兆円にも及ぶ。だが、それらの優良資産を有効活用できずに“持て余している”実態が明らかになった。日本郵政グループの不動産事業の死角はどこにあるのか。

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#5 7月14日(水)配信
電通・SOMPOが狙う郵便局「最後の利権」、しゃぶり尽くされた日本郵政の末路

郵政消滅#5

 2007年の郵政民営化前後には、おびただしい数の大企業が日本郵政グループに群がった。日本郵政グループが持つ、金融資産、不動産、既得権益が、企業にとって商売のタネとなったからだ。そして今、最後の “甘い汁”が絞り出されようとしている。ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の株式売却益を原資に行われる巨額投資だ。日本郵政の周囲にうごめく企業の思惑に迫った。

>>7月14日(水)配信

#6 7月14日(水)配信
ゆうちょマネー220兆円が消失?民営化見直しの肝は「郵便国有化」と「郵便局長の特権剥奪」

郵政消滅#6写真:毎日新聞社/アフロ

 日本郵政の屋台骨を支えてきた「ビジネスモデル」が揺らいでいる。ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の株式売却のカウントダウンが始まり、グループに遠心力が働く中で、全国一律の「ユニバーサルサービス」を支えるのは一体誰なのか。そのコスト負担を巡り、本社官僚と地方の郵便局長の“骨肉の争い”が始まった。問題が噴出する「郵政民営化」見直しの行方を追う。

>>7月14日(水)配信

#7 7月15日(木)配信
日本郵政マル秘名簿で暴く「特定郵便局長ネットワーク」、腐っても鯛の60万集票マシンの内幕

郵政消滅#7写真:朝日新聞社/時事通信フォト

 全国に約1万9000ある旧特定郵便局。その大方の郵便局長が全国郵便局長会(全特)に属している。単なる任意団体にすぎない全特が、なぜ日本郵政グループに大きな影響力を持ち得るのか。全特関係者から入手した内部名簿を基に、その“魑魅魍魎”組織の全貌を浮き彫りにする。

>>7月15日(木)配信

#8 7月15日(木)配信
「郵便局2万4000局vs農協」5番勝負、限界集落“最後の生活インフラ”対決の軍配は?

郵政消滅#8Photo by Hirobumi Senbongi

 郵便局と農業協同組合(農協)は、共に地方の金融や保険といった社会インフラを支える「最後のとりで」となっている。採算重視だけで拠点の統廃合が進めば、たちまちその地域住民の利便性が失われかねない。だが一方で、郵便局の非効率な拠点配置を指摘されてきたのも事実だ。農協すらリストラを加速させている中で、「利益追求」と「ユニバーサルサービス提供」の二兎を追わねばならない郵便局はどうあるべきなのか。社会インフラとしての郵便局と農協を拠点数や収益性など五つの指標で徹底比較した。その結果、統廃合必至となる郵便局の“過剰エリア”が炙り出された。

>>7月15日(木)配信

#9 7月16日(金)配信
日本郵政による楽天1500億円救済は矛盾だらけ、郵便局が携帯・カードの「下請け」部隊に

郵政消滅#9写真:毎日新聞社/アフロ

 日本郵政が楽天グループに1500億円を出資した“ビッグネームの提携”は、矛盾に満ちている。携帯電話の通信ネットワークを整備するための投資負担に苦しむ楽天を、日本郵政が救済したという構図だ。日本郵政の“持ち出し”はさらに増えそうな雲行きであり、しかも、日本郵政が得られるメリットはあまりにも小さい。その一方で、強かな楽天は携帯や楽天カードを普及させるために、郵便局の「下請け」部隊化をもくろんでいる。

>>7月16日(金)配信

#10 7月16日(金)配信
「郵便局長は地域の一員、銀行支店長はただの通行人。この差は大きい」【全国郵便局長会(全特)座談会・後編】

郵政消滅#10写真:毎日新聞社/アフロ

 旧特定郵便局長を組織化した全国郵便局長会(全特)メンバーによる座談会の後編。かんぽ生命保険の不正販売など不祥事発覚後、本当にノルマ営業はなくなったのか。地方における郵便局長とはどのような存在なのか。現場を取り仕切る複数の郵便局長に語り尽くしてもらった。

>>7月16日(金)配信

#11 7月17日(土)配信
郵政の“生みの親”竹中平蔵氏が民営化批判に大反論「悪いのは、民間人を切った民主党政権」

郵政消滅#11Photo by Kazutoshi Sumitomo

 総務大臣や郵政民営化担当大臣を歴任した竹中平蔵氏は、小泉純一郎元首相と二人三脚で郵政民営化を推進した人物だ。現在の日本郵政グループの統治不全の背景には民営化の失敗があるとされる中、“生みの親”である竹中氏は問題の本質はどこにあると感じているのか。直撃した。

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#12 7月17日(土)配信
日本郵政40万人組織をむしばむ「理不尽序列」、時代錯誤のエリートポストとは?

郵政消滅#12Photo:REUTERS/AFLO

 利用者から見れば「郵便局で働いている人」は誰も同じ職種のように映るかもしれない。日本郵政グループに従事している社員は約40万人に上る。その中には、旧特定郵便局長、普通郵便局長、本社幹部、旧郵政省官僚、一般職など、出自もキャリアも全く異なる“人種”が混在している。日本郵政グループ社員の「ヒエラルキー」を徹底解剖する。

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#13 7月18日(日)配信
楽天の無慈悲に提訴準備の運送会社も!「日本郵政×楽天」物流タッグはパンク寸前

郵政消滅#13Photo:REUTERS/AFLO

 日本郵政と楽天グループとの物流領域における提携が動きだした。手紙やはがきなどの郵便物が減少の一途をたどる中、日本郵政が望みを懸けているのが、eコマース(EC、電子商取引)向けの宅配便市場である。ヤマトホールディングス(ヤマト運輸)とSGホールディングス(佐川急便)との争いに出遅れた日本郵便は、取りあえずは楽天という大口荷主を確保した。だが、採算に鈍感な日本郵政の先行きが明るいわけではない。日本郵政がECを巡る宅配市場「三つどもえ」の戦いで勝者となる公算は極めて小さい。

>>7月18日(日)配信

#14 7月18日(日)配信
日本郵政の株価は半減!民営化の先輩であるJR、NTTとの「圧倒的格差」とは

郵政消滅#14Photo:Rodrigo Reyes Marin/AFLO

 2015年に華々しく東京証券取引所第1部に上場した日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の3社の株価は、そろって半値程度まで下落している。日本郵政グループ3社の株価が上昇に転じる可能性はいかほどか――、同グループが抱える構造問題から探った。

>>7月18日(日)配信

#15 7月19日(月)配信
60万票を集めた全特会長出身の郵政族議員が激白「悪いのは郵便局じゃなくてかんぽ生命」

郵政消滅#15Photo by H.S.

 2019年の参議院議員選挙で60万票を獲得して、自民党比例代表のトップで再選された柘植芳文氏(元全国郵便局長会会長)に、日本郵政が抱える構造問題やその処方箋を聞いた。

>>7月19日(月)配信

Key Visual by Noriyo Shinoda

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