株式投資よりアパート1棟経営がFIRE(経済的自立と早期退職)への近道!
不動産投資を始めて5年、アパート7棟を保有、資産7億5000万円を築いた。目標は、40歳までに資産100億円を築くこと。経済が疲弊した地元を自分の力で再生するための資金作りだ。現在、年間家賃収入7000万円、年間キャッシュフロー(手元に残るお金)2000万円を得ている元証券ウーマンが不動産投資で7億円の著者が、知識ゼロから不動産投資で安定的に資産を増やせる方法を徹底指南する。

女性 失敗Photo: Adobe Stock

自分が理解できず実物を見られない物件には
手を出さない

これまで7棟の物件に投資してきて、それぞれの不動産賃貸業は順調に進んできていますが、実はいまだったら同じ物件は買わないと思っている物件があります。

2015年に私が2棟目に購入した愛知県某市にある8部屋の新築木造アパートです。

最寄り駅から徒歩3分と好立地の土地を購入後、上屋を立てるという物件で、価格8400万円、利回り7・6%、自己資金100万円で、不動産会社から紹介された金融機関から1・975%での低利で融資を受けました。

不動産会社に建築士も紹介してもらい、上屋を設計してもらいました。当時はほとんど知識がなかったので、建築士の意見をそのまま反映しました。

このアパートはシックでスタイリッシュな印象にしたかったので、ブラックが基調の外観にしました。

ずっと満室続きなので、特に苦労はしていません。

何が不満なのかというと、前述のように購入を決めてから物件が建つまで8ヵ月ほどかかったこと。

新築物件は、購入してから入居者が入って家賃が入るまでのスピード感に欠けます。

それだけ時間を費やすのなら、他の中古物件を探して不動産投資を加速することができたのに……と思ったのです。

それともう1つ。商業施設への事業投資の話に騙された苦い経験もあります。

2棟目を買って、資産1億円超えとなり、気分が高揚していたときのことでした。

たまたま参加した不動産投資セミナーで、「地元を活性化したい」という将来の夢をお話ししたのです。

するとセミナーの講師が私の夢を上手に絡めながら、「不動産投資もいいですが、事業投資をしてみませんか?」と声をかけてきたのです。

「新しくオープンする商業施設のプロジェクトがあるので、そのうちの1店舗分のオーナーになってみては?」という話でした。

「店舗運営は店長を別に雇って任せるので、そこの初期投資分に出資すれば、地域活性化にも貢献できると思いますよ」と、私のツボを押さえた巧みな勧誘に、「たしかに、それならいいかも」と、すっかり乗り気になってしまいました。

不動産投資が順調に進んでいた私からすると、打診された100万円は出せない金額ではなかったので、「これもご縁かな」と思って軽いノリで出資を決めたのです。

ところが、いつまで経っても、その商業施設の建設は進む気配がありませんでした。

セミナー講師に連絡してもなしのつぶて。その結果、オープン予定日になっても柱と床だけの空っぽの状態で、がく然としました。

被害に遭ったのは私だけではなく、その後「被害者の会」もできたのですが、ちょっと高い勉強代だったと思って私は割り切りました。

勧誘された事業のことをよく調べもせず、きちんと途中経過も追わなかった私にも落ち度があると思っています。

この2つのミスから学んだことは、「自分でよく理解できないもの、完成した現物を確認できないものには投資をしない」ということです。

これは不動産投資だけに限りません。私の周りには、保険や金融商品の話に騙されたことのある人がけっこういます。

少し預貯金が増えてきて、「そろそろ投資でもはじめようかな」と思っている20~30代の会社員や主婦層が被害に遭う傾向があります。

「マレーシアの金融商品に投資してみたら、マイアミのマフィアとつながっている詐欺商品だった」という怖い話を聞いたこともあります。

騙されていることに気づいて途中でやめられる人はまだいいほうで、騙されていることにすら気づいていない人も多いようです。

被害の内容を聞いてみると、私と同じように投資セミナーで講師から話を持ちかけられたケースがほとんどでした。

このような被害に遭わないためには、金融庁の許可が下りている業者が販売する金融商品以外には手を出さないことです。

投資セミナーに参加する場合も、甘い勧誘には乗らないでください。

その自信がない人は、これといった実績や資格がない怪しげな個人が主催しているセミナーや、「節税になる」などと謳っていたりする金融庁の許可が下りていない金融商品を案内するセミナーには、参加しないほうが無難でしょう。

八木エミリー(やぎ・えみりー)
1989年愛知県生まれ。2013年大学卒業後、野村證券入社。配属された東海地方で新人にして営業成績トップとなり、社内最年少でセミナー講師に抜擢される。出身地の経済が疲弊し、将来的に自分の手で地域活性化をするという大きな目標を掲げ、その資金獲得のため不動産投資をはじめる。40歳までに資産100億円を築き、財団を設立して地元を活性化するのが目標。2015年、26歳で1棟目となる中古1棟アパートを購入。その後も1棟買いを続け、入社4年目に退社。現在は7棟68室(総資産7億5000万円)のオーナーとして、年間家賃収入7000万円、年間2000万円のキャッシュフロー(手元に残るお金)を得ている。2021年夏に有料メルマガ「お金ビギナーのためのマネ活部」をスタート予定。お問い合わせ等は、こちらのアドレスまで(info-emily@diamond.co.jp)。