ひろゆきが語る「僕が稼ぐことができている秘密」ベスト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、テレビやYouTubeで圧倒的な人気を集める、ひろゆき氏。
29万部の大ヒットを記録しているベストセラー1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「自分の意見」を言うことが仕事

――ひろゆきさんは、どういうときに集中していますか?

ひろゆき氏:システムを作ったり、コードを書いているときですかね。自分の中にアイデアがあって、それを実装しているときに限りますけどね。誰かから与えられた仕事なら、絶対に集中できていないと思います。

――いま、コードを書くこともあるんですか?

ひろゆき氏:減りましたけどね。手を動かすよりも、企画を一緒に考えたりすることのほうが増えました。自分が所属している会社とか、協力している企業とか、そこで僕の役割はアイデアを出すことです。とにかくすべてを把握するように話を聞いて、判断をして、意見を言います。

 自分で意見を言うことができると、「あとはみんなで頑張ってくださいね」と丸投げしちゃえますからね。

――いい立場ですね。そのポジションを維持するコツはありますか?

ひろゆき氏:率直に言うことですね。人って、ついその場の空気に流されます。たとえば、やる方向で話が進んでいるときに、欠点に気づいたとしましょう。そのときに、「これ、間違ってますよ」「たぶんこのままだと失敗しますよ」と言えるでしょうか。

――たぶん難しいかもしれません……。

ひろゆき氏:そこなんですよね。僕は思ったことはすぐに言うようにします。「そもそも、これやる意味ありますか?」というような根本的な問いも投げたりします。

 一瞬、誰かに嫌われたとしても、全員が失敗するよりはマシですから。

つねに「あいだ」を取るように話す

――みんな、なんで思ったことが言えないんでしょうか?

ひろゆき氏:たとえば、会議が終わった後に、こそっと「僕はこう思うんだけど……」と言い出す人がいます。それは、上司の顔を立てる意味があったり、同僚を悪く言わないためですよね。

 つまり、人間関係に絡んでくるからです。でも、僕だったら「それ、さっき言えばいいのに」と言い返します。逆に、僕の意見に対して反対意見が来ることももちろんOKです。議論が建設的になるのであれば、思ったことはどんどん言うべきです。それで誰かのことを好きになったり嫌いになったりする必要もないと思います。

――なるほど。それができるようになると組織は強くなりそうですね。

ひろゆき氏:派閥に分かれて賛成派と反対派になってしまうのが、民主主義のような気がするんですが、本当は「第三者」が大事なんですよね。

 どちらにも所属していない「第三者的なポジションの人」を目指せばいいんです。両者のメリット・デメリットを見つけるようにして、ファシリテーションするような立場です。

 あるいは、経営層と現場の社員をつなぐようなポジションもあります。一見、同じ会話が成り立たなそうな人たちの中で「共通言語」を探るようなことができると、一気に有利なポジションになることができます。みんな、それが難しくて疲れ果ててしまうんですけどね。

 僕の場合は、「うまく口だけで仕事できること」が武器ですから。会議も議論も、得意分野です。人に説明できる力だけでお金を稼ぐことができていますから、みなさんも、ぜひ、磨いたほうがいいと思いますよ。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、29万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。