コロナ禍で皆さんの営業は、どのように変化しましたか?「直接面会できない」「商品・サービスを見せられない(伝えられない)」「相手先の会社や個人の雰囲気・空気がつかめない」「直接相手を訪ねていくことで示せていた誠意が伝わらない」など、これまでの方法ではうまくいかず、悩んでいた時期もあるでしょう。しかし、その反面、営業成績が落ちるどころか、伸ばしている人がいることも承知のはず。何が違うのでしょうか。その違いは、すでに7年読み継がれている本書『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』で明かされています。そして、オンライン営業のスキルを加えてパワーアップしたのが、『[新版]「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』。本書よりいつの時代もどんな業種でも結果を残す営業スキルを伝授します。

できる営業マンは「アファーメーション」を忘れないPhoto: Adobe Stock

「お役立ちへの純粋な動機」を育てる

「お役立ちへの純粋な動機」はお客様とお会いする前から育てておく必要があります。そうすれば、面会のときに質問が非常に滑らかに出ます。その効果的な方法も私は持っていました。

 それが「アファーメーション」です。アファーメーションとは、自己暗示という意味です。お客様に対しての純粋な動機を目覚めさせ、お客様に、より興味・関心を持てるように自分自身で仕向けるのです。

 私はアファーメーションでよく利用した文章があります。次の文章を毎朝、朝早く散歩をして、気持ちを込めて大きな声で音読したのでした。それだけではありません。昼間食事が終わったあとも、そして、寝る前にも音読しました。そして、徹底的に自分に言い聞かせました。それは次のようなものです。

「(前文省略)わたしは、今日のこの日を、愛情溢れる気持で迎える。

 しかし、他人の行動にどのように反応すればいいのか?

 愛情をもって。愛が人々の心を開く武器であると同じように、愛は、憎しみの矢、怒りの槍をはねかえすわたしの楯でもあるのだ。逆境と失望がわたしの新しい楯を激しく打ち、やがて春雨のような優しさと化すであろう。楯は市場でわたしを守り、ただ一人でいる時のわたしを力づけてくれる。絶望した時はわたしを勇気づけ、歓喜している時は心を静めてくれる。使うにつれて楯は強さを増しますますわたしを守ってくれるが、そのうちにわたしは楯を投げ捨てて、あらゆる人々の間を身軽に歩く。その時こそ、わたしの名は人生のピラミッドの頂きに押し上げられるはずだ。

 わたしは、今日のこの日を、愛情溢れる気持で迎える。

 では、出合う人々にどのように相対するのか?

 その方法は1つしかない。わたしは無言のまま胸の内で彼に話しかけ、〈あなたを愛している〉という。たとえ無言で話しかけたにせよ、その言葉が、わたしの目の中で輝き、わたしのひたいのしわを拭い去り、唇に笑みをもたらし、声の中でこだまして、彼の心を開く。心がわたしの愛情を感じていながら、わたしの商品を拒否しうる者がいるであろうか?

 わたしは、今日のこの日を、愛情溢れる気持で迎える。

 今日から、わたしは全人類を愛する。いまのこの瞬間から、わたしは、自分の血管からいっさいの憎悪心を追放する。愛するための時間しかなく、憎むための時間がないからだ。いまのこの瞬間から、わたしは、男の中の男になるのに必要な第一歩を踏み出す。愛をもって売上げを百倍にし、偉大なるセールスマンになるのだ。たとえ、ほかにいかなる長所がないにしても、愛だけで成功できるはずだ。愛なくば、あらゆる知識や技術を身につけていても、失敗するであろう。

 わたしは、今日のこの日を愛をもって迎え、そして成功するのだ」(『偉大なるセールスマン―あなたを変える信念の魔術―』オグ・マンディーノ著 菊地光訳 1975年ダイヤモンド社)

 これは私が31年ほど前に、古本屋で見つけた本です。まさに運命的出会いです。古本屋の古ぼけた木箱の中に雑多な本とともに、埋もれるようにひっそりとありました。本は古く、すでに赤っちゃけていました。

 私がなぜこの本を手に取ったか? それはこの本の話を以前から聞いていたからでした。「これか! 見つけた! この本があったのか!」と思い、そして、中を確かめ、はやる気持ちを鎮め、一目散に古本屋の店主のところに持っていきました。そのときから、この本は私の愛用書。ちょうど、営業で悩んでいた時期、この本の中の言葉が私を助けてくれました。今でも私の大事な宝物の本です。

 これはアラブの大富豪ハフィドという人物が、自身を成功に導いた「神秘の巻物十巻」を召使いのイラズマスという青年に語り伝え、その青年が大成功者になるという物語です。ここに書いた文章はその巻物の中の「愛」というテーマの第二巻の一文です。まさに、人に愛を感じ、自分を「お役立ちへの純粋な動機」に目覚めさせてくれる文書なのです(私はこの本によって、潜在能力の活用法も学びました)。

 アファーメーションをしてお客様に面会に行った私には、すでにお客様に対する純粋な動機が目覚め、素直に興味・関心を持てるようになっていたのでした。だからこそ、お客様に対して自然に質問できるようになり、そんな私の純粋な興味・関心に後押しされるように、お客様もその質問に答えてくれたのでした。