米国の面子丸潰れ「屈辱のアフガン」、超大国無き混沌の世界へデモで「アフガニスタンと共に」とプラカードを掲げる女性(ドイツ・ハンブルグで) Photo:picture alliance/gettyimages

アメリカがアフガンから撤退
アフガンは20年前に逆戻り

 アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは2021年8月15日、首都カブールを制圧。同国のガニ大統領は国外に亡命し、ガニ政権は事実上崩壊しました。

 アメリカは、2001年のアフガニスタン戦争で当時のタリバン政権を打倒し、民主的な世間を樹立。その後、バックアップを続けてきたものの、約20年を経て、アフガニスタンはタリバン政権に戻ってしまう結果となりました。

 アメリカがタリバンとの和平合意に署名し、アフガニスタンに駐留するアメリカ軍の撤退を決めたのは、トランプ政権下の2020年2月。当初は2021年5月までの撤退を目指すことになっていましたが、2021年4月にアメリカはバイデン政権に代わり、5月の期限が9月11日に延長されました。

 また当初の合意では、状況を見て撤退を実行する「条件付き撤退」でしたが、バイデン大統領は「無条件撤退」に変更しています。