緊急事態宣言が長引き、外出も自由にできず、気持ち的にも落ち込みやすい人も多いのではないだろうか。寝ても疲れが取れない、ちょっとしたことですぐ不安になる、自分だけが取り残されているように感じる……という人にぜひ読んでほしいのが、2021年4月14日に発売後、ネット書店、リアル書店で売り切れ続出、発売3ヵ月で5万部を突破した『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著 藤田麗子訳)だ。
TBS『王様のブランチ』でもBOOKランキング1位(文芸ランキングTOP10/2021年8月14日放送)になるなど、大変話題になっている。
読者からは「このタイトルは私そのもの」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」と共感・絶賛の声が相次いでいる。
「自分らしく、豊かに生きるためのメソッド」が詰まった本書。今回は、日本版「期待せず目の前のことをコツコツと」から、勤続30年を経て、退職を控えた役員が退任式で語ったメッセージを紹介する。

勤続30年、退職を控えた役員が語る「自分らしく生きる方法」とは?Photo: Adobe Stock

「今できていること」に目を向けよう

明るくほがらかでありたければ、
明るくほがらかに過ごし、

親切にしたいと思う相手には親切にして、

親切にしたいと思うのが
難しい相手にはほどほどに接し、

自分ができる範囲のことをがんばりつつ、
自分にこなせるスピードで
人間関係や会社の仕事に取り組めば、

いつまでも心に問題を抱えることなく
歩んでいくことができる。

期待を持ってやるのではなく、

自分ができるぶんだけの
仕事をこなしながら進むことに
意味を持たせてほしい。

それが自分らしさだ。
簡単に揺らがない自分になれる。

また、働くだけでなく、
趣味を必ず持ってほしい。

運動するとか、絵を描くとか、登山をするとか、
服を買うとか、どんなことでもいい。

やりたいと思う趣味もなく働いてばかりいると、
当面は成果が上がり、
多くの仕事をこなしているように思えるが、
時が過ぎるにつれて集中力が落ちていく。

あまりにも仕事のことばかり考えて、
仕事だけを見つめていると集中力が低下する。

集中力が落ちれば、
どのように進めばいいかわからなくなり、
いいアイデアも浮かばなくなってしまう。
業務の効率も上がらず、
ますますピリピリしてナーバスになってしまう。

仕事をするのと同じぐらい、
趣味を楽しむ時間は欠かせないものだ。

愛する人たちとの時間を持つのもいい。

そのことは必ず、業務に対する高い集中力と
長く持続するエネルギーをもたらしてくれる。