「仕事運」「金運」「恋愛運」「健康運」ほか、「21のご利益」の組み合わせからあなたの願いが叶う神様が見つかるかも! 八百万(やおよろず)の神様から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。さぁ、本を開けば、あなたが気になる神様がいるはず。それが今、必要としている神様かもしれません。

夫を不良から英雄に変えた「元祖あげまん」、縁結びの神様とは?Photo: Adobe Stock

愛する才能が育つ。大事に守り育てられる。いい人に出会う

夫を不良から英雄に変えた「元祖あげまん」、縁結びの神様とは?クシナダヒメ
イラスト/朝倉千夏

 ピンチのときに白馬の王子様がやってきて救われる。そんな絵に描いたヒロインがクシナダヒメです(古事記:櫛名田比売、日本書紀:奇稲田姫など)。実際にやってきたのは、マッチョな不良男子スサノオ。怪物ヤマタノオロチの生け贄になるところを助けてくれたのだから、頼りになります。

 クシナダヒメの神社といえば、島根県松江市の八重垣神社で、夫のスサノオや子ないし子孫のオオクニヌシと祭られています。神社名の「八重垣」は、スサノオが詠んだ日本最古の和歌「八雲立つ 出雲八重垣 妻込みに 八重垣つくる その八重垣を」から来ており、簡単に意味を言えば、「妻をめちゃくちゃ守りたい」です。

 つまり、クシナダヒメのご利益は「守ってくれる人に出会う」ことで、大人気の縁結び神社です。八重垣神社のご利益には、スサノオのご利益「守りたい人に出会う」もあって、この2つがセットなのは夫婦神ならでは。

 クシナダヒメは倭撫子の語源とされ、「撫でるように大事に育てられた姫」です。クシナダヒメの父母は、母テナヅチ(手摩霊)・父アシナヅチ(足摩霊)で、「手足を撫でる」意味を持つからです(祖父はオオヤマツミ)。

 もうひとつ、クシナダヒメのご利益が「愛する才能」です。倭撫子は大事に育てられたからこそ、心理学でいう愛着形成がうまくいき、結果、愛する才能が素晴らしい。あのハチャメチャなスサノオがおさまるほどです。

 愛する才能が育っているから、愛され、大事にされるわけですね。

 大事にされたい人は、八重垣神社の八重垣の中にぜひお入りください。本殿後方の佐久佐女の森です。縁結び占いの鏡池が有名ですが、複数のお社も参拝されるとよいでしょう。

 その他、島根県雲南市の須我神社はスサノオがヤマタノオロチ退治後に建てた宮殿です。関東ではさいたま市の氷川神社にスサノオ・オオナムチと一緒に祭られています。

【主なご利益】家内安全、心身健全、良縁成就

【こんな人にオススメ!】
大事にされたい人。自分を守ってくれる人に出会いたい人

*本原稿は、八木龍平著『最強の神様100』からの抜粋です。