北國銀行が「虎の子」システムを信用保証協会と共有する深い理由北國銀行は、石川県信用保証協会と「虎の子」のシステムを共有する Photo:PIXTA

北國銀行が保証付き融資の手続きを
完全電子化するメリットと意義とは?

 システムのクラウド化を進める北國銀行(石川、富山、福井の北陸3県を地盤とする地方銀行)は、クラウドの特長である外部接続性を生かして、外部機関との連携を進めている。

 その一つが、CRM(顧客情報管理)システムの一部を石川県信用保証協会と共有することによる、保証付き融資における手続きの「完全電子化」だ。

 年内にもクラウド上で稼働する次世代CRMシステムを開発し、2022年以降、保証付き融資において必要な情報を保証協会と共有して手続きを完全電子化する。

 地銀が「虎の子」としているCRMシステムを保証協会と共有し、手続きの完全電子化に踏み切るのは全国でも初めての取り組みとなる。

 これにより、保証付き融資の手続きの合理化やスピードアップが図れるのはもちろんだが、実は手続きの完全電子化には、それ以上のメリットと意義が秘められている。以下で順に説明していこう。