「やらせ動物レスキュー動画」がひどすぎる!動物愛護を逆手にとった虐待とは写真はイメージです Photo:PIXTA

「劣悪な環境で飼育されている動物を、有志のレスキュー隊が助ける!」。これは、最近になってYouTube上で見かけるようになったコンテンツテーマだ。感動的であり拡散されやすいが、これが「やらせ」であるという指摘が相次いでいる。(フリーライター 武藤弘樹)

YouTubeがポリシーを変更
動物虐待に対する新たな取り締まり

 今年、YouTubeが投稿される動画に関してのポリシーを一部変更した。「暴力的で生々しいコンテンツに関するポリシー」にある「動物虐待」の欄に、「準備された危ない状況にわざと動物を置いて救助するコンテンツ」が追加されたのだ。

 こうした堅苦しい言葉を通して読むとわかりにくいが、つまり「やらせの動物レスキュー動画が禁止された」ということである。個人的な飼育経験から、特に犬や猫は人間の上位存在であり、神か天使であると信じているので、動物愛護がきちんとなされていくことはもろ手を挙げて歓迎したい。

 やらせ動物レスキュー動画が禁止に至ったということは、それが看過できないほど横行していたことをもまた示している。この“やらせの動物レスキュー動画”とはどのようなものなのか、またどういった流れで禁止に至ったのかなどを解説していきたい。