世界経済回復、ワクチンだけでは力不足かPhoto:Alexi Rosenfeld/gettyimages

 新型コロナウイルスの感染再燃によって世界経済の回復が鈍りつつあることを受け、各国政府はワクチン接種率の向上を通じて経済成長を加速させようとしている。

 その理屈はこうだ。まず、ワクチンを接種すれば消費者は感染への不安が和らぎ、旅行や外食、他人との距離が近くなるコンサートなどへの支出を増やす。さらに、感染者数が減れば、世界のサプライチェーン(供給網)にとって重要な港湾や工場などの操業を政府が停止させる回数も減る。