仕事、人間関係…周囲に気を使いながらがんばっているのに、なかなかうまくいかず、心をすり減らしている人も多いのではないだろうか。発達障害専門の精神科医として活躍する本田秀夫氏は、「生きづらさを感じている人は『苦手を克服する』ことよりも、『生きやすくなる方法をとる』ほうが、かえってうまくいくことも多い」と言う。
2021年9月に、本田氏が精神科医として30年以上のキャリアを通して見つめてきた「生きづらい人が自分らしくラクに生きられる方法」についてまとめた書籍、『「しなくていいこと」を決めると、人生が一気にラクになる』が発売となった。本書を読んだフリーライターの地主恵亮さんも「この本は本当にいい。生きやすくなる視点を教えてくれる」と語る。今回は、地主さんの人生経験の中から「やめてラクになったことベスト3」を聞いた。

人気ライターに聞く!【やめてラクになったことベスト3】Photo by Keisuke Jinushi

「やる」か「やらないか」で人生は変わる

地主恵亮(Keisuke Jinushi)
1985年福岡生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学を卒業後、出版社に勤務するも10ヵ月で勤務していた部署が廃止となり無職となる。深刻な友だち及び彼女不足により、2012年より一人なのに彼女がいる風の写真を撮り始め、2013年末、イギリスの一般紙ガーディアンにて、「世界で最も気持ち悪い男」として取り上げられる。その後、CNNや朝日新聞といったメディアにも取り上げられ、「アウト×デラックス」など、多数のテレビ番組に出演。「ひとりデートマスター」として一躍話題に。著書に広瀬アリス主演でドラマ化された『妄想彼女』(鉄人社)や『ひとりぼっちを全力で楽しむ』(すばる舎)などがある。

「やる」か「やらないか」という決断は我々に大きな変化をもたらす。日常生活を冷静に振り返ると、いつもこの2つの選択肢に迫られていることに気がつく。

いまトイレに「行く」か「行かない」か。これからトイレのない電車に乗る場合は、この決断が大きな不幸をもたらす可能性もある。そのような「やる」か「やらないか」の決断で我々の人生はあふれているのだ。

人気ライターに聞く!【やめてラクになったことベスト3】どうも、この記事を書いている地主です! Photo by Keisuke Jinushi

会社員にとっては、会社を「辞める」か「辞めないか」も人生を左右する大きな決断だと思う。

私の場合は、その選択肢は発生せず、一方的に働いていた会社をクビになり、フリーランスになった。大学を卒業してわずか10ヵ月での出来事だった。働いていたが部署が丸ごとなくなって、20人くらいが一気にクビ。野球だったらクビになった人だけで2チームは作れる。

選択肢があるということは、ある意味では幸せなことであり、ある意味では大変なことだ。

飲み会に行くのか行かないのか、会社をやめるのかやめないのかー生活のことや対人関係を考え、我々は答えを選ぶ。その答えが間違いだったのでないか、とまた悩む。それが人間だ。

人気ライターに聞く!【やめてラクになったことベスト3】このような本に出会いました! Photo by Keisuke Jinushi

2021年9月に『「しなくていいこと」を決めると、人生が一気にラクになる』という本が発売された。著者の本田秀夫さんは発達障害を専門とする精神科医で、現在は信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・同附属病院子どものこころ診療部部長をしているらしい。

人気ライターに聞く!【やめてラクになったことベスト3】読み込みました! Photo by Keisuke Jinushi

この本には「生きづらさ」がどこからくるのかが記されている。対人関係のしなくていいこと、仕事のしなくていいこと、などがわかりやすく、実例と共に書かれているのが特徴だ。

「やらなければいけないんだ」「みんなそうだから自分もそうしなければいけないんだ」という考えが我々を悩ませ、疲れさせる。そのような場合に「しない」という選択肢を選ぶ方法とその理由が示された本なのだ。

そこで今回はフリーランスである私の「やめてラクになったことベスト3」を書きたいと思う。ぜひみなさんの人生に役立ててほしい。