トントン拍子でデートまで!?コロナ禍40~50代の「マッチングアプリ」活用実態Photo:PIXTA

緊急事態宣言、外出自粛、テレワークと、人と人とのリアルな出会いが制限される中、「マッチングアプリを始めた」という人が増えている。若者の間ではコロナ禍以前から当たり前のように利用されていたが、筆者と同世代の40代においては「ちょっと怖い」「この年齢で登録しても浮くだけ」と、敬遠する人が多かったように思う。しかし、筆者の周りでは、コロナ禍でアプリを利用し始めたという40~50代の話をちょくちょく耳にするようになった。40~50代の出会いの形はどう変わったのか。当事者たちに話を聞いて、マッチングアプリにおける出会い事情を探ってみた。(ライター 岩瀬めぐみ)

コロナ禍で変わった
「出会い」の形

 コロナ禍で緊急事態宣言の発令が繰り返される中、大人数で集まることが難しい世の中になった。リアルな場で人と会って会話をすることがなくなり、「人恋しい」「結婚をしたい」という気持ちが強くなったという人も多いだろう。しかしコロナ禍で合コンや婚活パーティーといった出会いの場は激減。そうした中、出会いを求めて「今まで利用したことがなかった」という人たちがマッチングアプリを利用し始めている。

 リクルートが運営する「ゼクシィ縁結び」が協力した「マッチングアプリに関する意識調査」(恋愛婚活ラボ調べ、21年6月実施、ユーザー658人が対象)によると、マッチングアプリを始めたきっかけとして最も多かったのは、「コロナで出会いが少なくなったため(23.9%)」であった。また、4位にも「在宅で寂しさを感じた(10%)」という回答が入っており、コロナ禍の影響を色濃く感じる結果となっている。緊急事態宣言が長引く中、出会いの形が変わってきているのだ。

 マッチングアプリ「CoupLink」を運営するリンクバルが18歳以上の未婚男女1720人を対象に行った「緊急事態宣言解除前後の婚活の変化と今後の期待」についての調査では、7割近くの人が緊急事態宣言の影響で相手をデートに誘えない、または誘いを断ってしまったことがあると答えた。一方で、同調査ではコロナ禍でも新たな出会いがあったという未婚男女のうち、76%がマッチングアプリで出会いを得たという結果も出ている。リアルなデートにたどり着くかどうかはともかく、出会いのきっかけとしてマッチングアプリが存在感を増していることは間違いない。