2010年に入り、新たな気持ちで「住活」を始めた人も多いだろう。そんな住活世代にとって気になるのは、やはり「新築マンションの買い時はいつか」ということだ。

 昨年からメディアで繰り返し報道されている「不動産底打ち説」だが、市場には「今がもう底」「いや、まだまだ下がる」といった意見がいまだ混在している。そのため、「タイミングがわからず、物件購入に踏み切れないまま年を越してしまった」という人も少なくないのではなかろうか。

 では、今新築マンションを購入している人は、いったいどんな人たちなのか? 住まいの購入を考えるビジネスマンにとって、これは「買い時」を判断する上で興味津々なテーマである。

 とはいえ、そういった統計情報はなかなか表に出てこないし、周囲の人には突っ込んで聞きづらいのも事実だ。

 そこで今回は、「2008年首都圏新築マンション契約者動向調査」(※)の集計結果を基に、今どきの新築マンション事情を紹介しよう。悩める「住活」先輩たちの事例を参考にして欲しい。

住まい購入の適齢期と適正年収は?
購入者プロフィールで見る「ベストタイミング」

 まず、どんな世代が買っているのか? 20代で購入しているケースも約18%と少なくはないが、ボリュームゾーンはやはり30代。下記のグラフを見ても明らかなように、37%と最も多いのが「30~34歳」、次いで「35~39歳」と30代が上位を占めている。

平均年齢は35.6歳で、01年の調査開始以来、新築分譲マンション購入者の平均年齢は年々若くなっている。ちなみに、購入者の世帯年収は、400~800万円未満が中心。かなり少数ではあるが、400万円未満も見られる。

 30代と言えば、結婚や子供の誕生などライフステージが変化することが多い世代だ。実際、購入者のライフステージを見ると、「第一子小学校入学前世帯」が約34%と最も多く、「夫婦のみ共稼ぎ世帯(DINKS)」と続く。

 購入を思い立った理由を見ても、夫婦のみ世帯が「現在の居住費が高くてもったいない」「結婚を機に家を持ちたいと思ったから」が多かったのに対し、子供あり世帯では、「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから」「もっと広い家に住みたかったから」などが上位を占めている。ライフステージの変化に伴い、住まい購入を考えていることがわかる。