近年、中学受験では「大学付属校」人気が高まり、激戦となっています。2021年入試でも、大学付属校の難化傾向が目立ちました。そんな中で「早慶GMARCH」「関関同立」をはじめとする、人気の「付属中学」の合格を勝ち取るにはどうすればいいのでしょうか?
「御三家をはじめとする進学校と同じ対策をしていてはダメ」というのは、「中学受験 大学付属校合格バイブル」の著者で、早慶をはじめとする大学付属校専門の中学受験塾を経営されている野田英夫氏。実は大学付属校の入試問題には、基本的な問題が多く進学校のような難問が少ないので、付属校に特化した対策をすれば偏差値が足りていない子でも逆転合格がかないやすいのです。
発売即重版となった本書から、知られざる付属校受験の実態や、合格のためのノウハウの一部をお伝えしていきます。

【大学付属校の中学受験】<br />ケアレスミスの原因は<br />3種類しかないPhoto: Adobe Stock

ケアレスミスは原因を探る!

 算数のケアレスミスでよくあるのが「写し間違い」と、解けているのに「質問と違う解答をしている」こと。

 まず「写し間違い」の原因は2種類あります。

・余白に計算する際に、問題の数字を写し間違える
・答えを出した後、答案用紙へ答えを写し間違える

 これはノートをごちゃごちゃに取っていたり、余白を十分に使わず、小さな文字で計算している子に多く見られます。

 また、お子さんのノートはチェックしても、余白を使っての計算までチェックしている親御さんは少ないはずです。

 しかしここに、落とし穴があるのです。お子さんのノートの使い方だけでなく、問題集や過去問を解く際、余白をきちんと使っているか見てみましょう。

 次に、「質問されていることと違う解答をしてしまう」ケースの原因は一つ。

 これは、

「そもそも問題文を読んでいない」のが理由です。

 文章題が苦手という子は、問題文を正しく読まずに、全く見当違いの答えを出したり、問題文を最後まで読まずに見切り発車で問題を解いているのです。

・丁寧に最後まで読む
・数字や条件には線や印をつける
・与えられた図に、問題文にある内容をすぐに書き込む

 これらを徹底して練習します。

 計算力を上げるのにはある程度、時間が必要ですが、これらのケアレスミスは本人が自覚すれば、すぐに結果に表れます。

 自分が写し間違いをしていることや、文章を読んでいないということ。これに気づくきっかけを与えるだけでも、大きな違いとなるはずです。