毎日、何気なく、お風呂に入っていませんか? そうだとしたらもったいない!「疲れ」や「痛み」に最も効く究極の入浴法を解説した「医者が教える小林式お風呂健康法」の著者であり、自律神経や腸の研究の第一人者である小林弘幸先生(順天堂大学医学部教授)が、本書の中から、知られざるお風呂の力や、ちょっと変えるだけで、ぐっと効果が高まる入り方のコツなどを紹介します。

【11月26日は「いい風呂の日」(2)】<br />自律神経の名医が考えた<br />お風呂でできる<br />「究極のながらストレッチ」とはイラスト:伊藤美樹(「医者が教えるお風呂健康法」より)

究極の入浴法 STEP2は特別なストレッチ

 お風呂の効果を最大化する「小林式の究極の入浴法」の、基本は3ステップからなります。

STEP1 湯船につかる(全身浴で約1分)
STEP2 バス・ストレッチ(お風呂の中で行う自律神経に効くストレッチ)を行う(半身浴で約10分)
STEP3 瞑想をする(半身浴で約3分)

 という流れです。今回は、STEP2の「バス・ストレッチ」についてご説明します。

バス・ストレッチは自律神経に効く特別なストレッチ

 前回の記事の要領でまずは1分全身浴をした後に、半身浴に変えます(お湯は、半身浴ができる量を張っておき、全身浴の時には、お尻を前に出して寝そべるようにして肩までつかり、半身浴の時には上半身を立てます)。

 そして半身浴をしながら、8種類のバス・ストレッチ(自律神経に効くストレッチ)をします。このストレッチは医学的見地に基づき、体の内側、すなわち自律神経にアプローチする動きを取り入れたものです。マッサージも含めて全部で8種類。トータルで10分くらいで行うのが目安です。

 8種類のバス・ストレッチは、上のイラストを参照してもらえればと思いますが、

①側面伸ばし
②肩甲骨開き

③首回し
④肩ほぐし
⑤上半身ひねり
⑥脚曲げ伸ばし
⑦足首パタパタ
⑧腸マッサージ

 となっています。どれも、簡単で気持ちがよいので、女性や高齢者など筋力のない方でもラクラクできます。

 細かい動きや注意するポイントなどの詳細は、ぜひ、本書をお読みいただければと思いますが、呼吸を止めないように、息を大きくはいて大きく吸いながら、やることが大事です。

 STEP3は次の記事で説明いたします。

監修/小林弘幸(こばやし・ひろゆき)

順天堂大学医学部教授
日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務後、順天堂大学小児外科講師・助教授を経て現職。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンスの向上の指導などに携わる。また、順天堂大学病院に日本初の便秘外来を開設した“腸のスペシャリスト”としても知られる。日常生活を少し変えるだけで、大きく健康効果が出る方法を、メディアを通じて発信し続け、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム刊)『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎刊)など、ベストセラー著書も多数。