ボーナスPhoto:PIXTA

いよいよボーナスシーズンが到来! 2021年の冬のボーナスは、おおむね回復基調ではないかといわれている。最新の毎月勤労統計調査(令和3年9月分結果速報)では、現金給与総額はわずかながら前年比プラスで、残業代を含む所定外給与も伸びている。だからこそ、解放感のあまり、いつも以上にムダ遣いをしてしまわないように気を引き締める必要がある。コロナ禍と並走してきた2021年ならではの、失敗しないボーナス管理のポイントを上げていこう。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

2021年冬、「なんとなく貯金」は危ない!?

 ボーナスという言葉は、まるで「臨時収入」のように感じるがそうではない。あくまで年収の一部だ。しかも、生活費を賄う月収からなかなか貯蓄分が増やせない人にとっては、最も大切な貯蓄原資となる。

 しかし、世の中はコロナ禍の影響が和らぎ、どうも浮かれ気味だ。消費喚起のためのキャンペーンやセールのお知らせが次々届き、仲間内での会食の誘いも増えてきた。クリスマスに年末年始、そして旅行の計画と、一直線に「リベンジ消費」に向かってしまいそうだ。これまで我慢してきた分を取り戻そうと、お金をじゃんじゃん使うことを楽しみにしている人々が、この2021年冬にどっと増えるだろう。

 だからこそ、ボーナスから貯蓄へ回す割合を先に決めておこう。それも、なんとなく程度では甘い。原油価格の高騰などの影響で、さまざまなものの値上げが来年以降も起こりそうだ。甘い見通しで消費していては、乗り切れないかもしれない。

 これからどんな家計状況になりそうか知っておくこと、そして意思を持ってお金を使うことが大切になってくる。