欧州ワクチン進展も抵抗なお、義務化に傾く政府Photo:Michael Gruber/gettyimages

 欧州では、ワクチン接種率を上げるための絶え間ないプレッシャーが実を結び始めている。新型コロナウイルス感染拡大を抑えるために、政府はワクチン接種率の引き上げを戦略の中核に据えている。だが国によっては、ワクチンに対する一部の抵抗がなくならず、全面的なワクチン義務化に傾いている。

 これまでのところ、欧州のワクチン政策は「アメとムチ」で言えばムチがほとんど。ここ数週間に各国当局は新規制を導入している。ワクチン未接種者に対し、公共生活で不要不急の大半の場面に立ち入ることを禁止し、通勤を含めた多くの行動のために、高額な場合もあるコロナ検査を受けることを頻繁に強いている。

 ワクチン接種数は大半の国で増加しているものの、この増加はワクチンを接種した人が追加接種(ブースター接種)を受けたためである可能性もある。欧州ほぼ全域で追加接種の制限は緩和されている。