戸建てバブルの裏側#4Photo:Yuichiro Chino/gettyimages

戸建て住宅には、自由に設計できる注文住宅もあれば、規格品の建売住宅もあり、千差万別だ。金額、デザイン、性能、間取り、メンテナンスなど六つの指標で徹底比較すると、最強の住宅会社が浮かび上がる。特集『戸建てバブルの裏側』(全6回)の#4では、積水ハウス、大和ハウス工業、オープンハウスなど大手10社をレーダーチャート化し、それぞれの特徴を分析する。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)

立地やブランドだけで
住宅を選ぶと後悔するかも

 有名ブランドで高価格の注文住宅にするか、できる限り価格を抑えた建売住宅にするか――。戸建てを購入するとき、何を基準にすればいいか迷う人はたくさんいるだろう。

 性能やデザインはそこそこの建売住宅でも構わないが、在宅勤務用の仕事部屋が欲しいから3階建てがいい。あるいは、郊外の注文住宅ほど設計の自由度はないが、狭い土地であっても駅近の立地にとことんこだわりたい。そんな人たちの受け皿になったのが、都心、新築、リーズナブルの三拍子を売りにするオープンハウスだ。

 一方で根強い人気なのが、積水ハウス、大和ハウス工業、旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)、積水化学工業(セキスイハイム)、住友林業といったハイブランドメーカーの注文住宅だ。いわゆる高価格帯に属する高根の花で、お金があり、性能やデザイン、間取りにこだわる人に好まれる。

 新興の住宅街では、「どちらの住宅メーカーで建てましたか」といった会話が交わされることがある。新築の注文住宅が立ち並ぶ中、「私の家の方が高級」とマウンティングしたい人がいるからだ。

 だが、立地やブランドだけ見て性能や間取りをおろそかにしてしまうと、「部屋が思ったより狭くて使いづらい」「高い金額の割には性能がいまいち」と後悔することになりかねない。

 次ページでは、積水ハウス、大和ハウス工業、オープンハウスなど大手10社について、金額、デザイン、性能、間取り、メンテナンス、災害の六つの指標を基に、レーダーチャートで各社の特徴を徹底比較してみた。最強の住宅メーカーはどこなのか。