円の変動幅は円安シフト、警戒すべきは“悪い円安”よりも「構造的円安」Photo:Kiyoshi Hijiki/gettyimages

1ドル=115円程度は
「かなりの円安」水準

 円ドルレートは2021年後半に1ドル=110円超のレンジに定着、11月下旬には115円台へと円安ドル高が進んだ。

 その後、新型コロナウイルスのオミクロン株への警戒感が強まる中で、「安全通貨」である円がやや買い戻されたが、113円前後の動きが続いている。

 インフレ懸念が強まる米国との金利差拡大を反映したものだが、日本の11月の国内企業物価指数は前年比9.0%増と1981年以降で最大の伸びを記録、企業収益を圧迫する「悪い円安」を懸念する声も出始めた。

 だが1ドル=115円という水準自体は2017年3月以来、4年8カ月ぶりのもので、取り立ててエポックメーキングというほどではない。

 むしろ注意すべきは、円の変動レンジが今後、趨勢(すうせい)として円安にシフトしていくと予想されることだ。