総予測2022#米国株Photo:Boston Globe/gettyimages

米著名投資家ケン・フィッシャー氏が2022年の米国株の予想シナリオについて特別寄稿。同氏は好調な相場がさらに2~3年続き、22年も2桁リターンが見込めると見通す。特集『総予測2022』の本稿では、その理由を詳述してもらった。

「週刊ダイヤモンド」2021年12月25日・2022年1月1日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

夏場まで横ばい気味で推移も
秋口から強さ増し2桁上昇か

ケン・フィッシャーKen Fisher/フィッシャー・インベストメンツ創業者。米国の長者番付「フォーブス400」常連。父の故フィリップ・フィッシャー氏は「成長株投資」の礎を築いた伝説的投資家として知られる。

 株式には常に「ある動き」が存在する。(a)最も予想されていなかったことが(b)結局のところ、ビジネスや歴史のサイクル、投資家心理、政治や競合する代替投資先などの面で見て後に「驚くほど合理的であった」と判明するのだ。

 私は普段なら1年先までしか予想しない。しかし、今のように非常に好調な年はもう2、3年続くと考えている。

 もちろん、そんなことを予期する者は、現状ではほとんどいない。ただ、一蹴する前に、私の主張を聞いてほしい。

 まず、私の2022年の予想シナリオはこうだ。株式市場は夏までじりじりと、不満げで、しばしば恐ろしくていら立たしい、横ばい気味で推移する――そして非常に力強い秋と年末が続き――2桁の上昇率となる。なぜか。