総予測2022#カタールW杯対談Photo by Toshiaki Usami

従来通り32カ国形式で行う最後のサッカーW杯となる予定のカタール大会。予選で苦戦中の日本は7大会連続出場を決められるのか!?優勝国はどこに!?特集『総予測2022』の本稿では、お茶の間でもおなじみのサッカー解説者で元日本代表、松木安太郎氏と福田正博氏が、カタールW杯(2022年11月21日~12月18日)の行方を徹底的に語り尽くす!(聞き手/ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

「週刊ダイヤモンド」2021年12月25日・2022年1月1日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

松木氏は前回W杯のクロアチア決勝が的中!
今回の決勝国予想、日本「初ベスト8」の可能性は?

――4年前の「総予測」特集で、松木さんはロシアW杯決勝にクロアチアが進出するとの予想を見事、的中させました。

松木安太郎氏(以下、松木) 当時はクロアチアで乗っている選手が皆、(所属チームで)いい選手の2番手としてそのチームの力になっていて。1番手の人がクローズアップされがちだけど、実は縁の下の力持ちがいっぱいいたから、もしかしたら「俺たちは強いんだ」という姿を見せるんじゃないかな、なんて話をして(笑)。

福田正博氏(以下、福田) その予想はすごい。ラキティッチとか、モドリッチとかですよね。

松木 そうそう、何とかチッチがいっぱいいるんだよね!

――クロアチアはカタールW杯への出場も決定済みです。

松木 もう欧州はとんでもないことになってるよね。イタリア(EURO2020王者)とポルトガル(EURO2016王者)のどちらかが(2022年3月の欧州予選プレーオフで直接対決のため)出られないわけだから。

福田 FIFAランキングで6位と8位(12月上旬時点)の強豪ですよ。イタリアはロシアW杯にも出場できていない。ポルトガルは、クリスティアーノ・ロナウドが年齢的に最後のW杯となりそうなのに出られない可能性がある。

 コロナ禍の影響で、各地の試合日程が大きく変わりました。もし日本がプレーオフに回れば、W杯の開催地カタールで南米予選5位の国と一発勝負です(アジア最終予選3位の場合、22年6月予定)。チリやウルグアイ、コロンビアなどと当たる可能性があり、争いは非常に厳しくなります。

――日本は6試合終えてグループB2位(12月上旬時点)ですが、本大会出場への見通しは。

福田 オマーンに敗れて(21年9月の第1節、ホームゲームで0-1)厳しい立ち上がりとなりましたが、やっとスタートラインに立てた感じじゃないですか。

松木 この前中国が敗れると思ったら、オーストラリアと引き分けたんだよね(11月に中国がホームで1-1)。負けたらほぼアウトだったけど生き残った。その分ちょっと厄介だなと。だから次の中国戦(22年1月27日、ホーム)が結構肝になりそうなんだよね。どの試合も大事だけど、負けたオマーン戦のように「たぶんあそこには勝てるだろう」という雰囲気にせず、すごく警戒すべきです。

――世間では、森保一代表監督の解任論も根強くあります。