他人とうまくコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、自己肯定感の欠如、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、できるだけ快適に生きていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)が発売されました。同書の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の発刊を記念してそのエッセンスをお届けします。心がスーッと軽くなる珠玉のアドバイスにお付き合いください。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

怠け者になろうーー効率よく生きるパワーは怠け心にあり!Photo: Adobe Stock

人間の持つ怠け心が、文化や技術を発達させてきた

 突然ですが、私はものすごい怠け者で、隙あらば手を抜きたいタイプです。

 非効率的なことで努力するのは無意味だと思うし、大嫌いです。そして皆もそういう「非効率なことを徹底的に回避するため」にも怠け者であるべきだと考えています。

 怠け者ほど効率化を目指すパワーを秘めていることは、絶対に忘れてはなりません。

 しかし、精神科の外来には「自分がダメ人間だ」という理由に、「私は欲深いし、怠け者で、努力もしないし……」という考えをあげる人が多くいます。

 そもそも「怠けたい、ラクしたい、がんばりたくない、努力したくないけど、どうにかならんかな」という考えは、悪いダメな考えなのでしょうか?

 答えは「ノー」。

 むしろそういった怠け心が人類の文化や技術を発達させてきました。