部下が情報を上げたがらない上司と、情報が集まる上司の「決定的な差」Photo:PIXTA

日々、ビジネスを取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、リーダーが現場のメンバーから情報を吸い上げることの重要性が増している。しかしながら、メンバーから情報が上がってきやすいリーダーと、一向に上がってこないリーダーがいる。両者の決定的な違いはどこにあるのか。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

現場の情報が集まってくるリーダーは
何が違うのか

 環境変化のスピードが加速している今日こそ、メンバーから日々のビジネスの現場における情報を吸い上げることができているかどうかが、リーダーに問われる。顧客の動向の変化を営業担当者から聞いたり、業務の状況を現場のメンバーから把握したりすることの重要性が増している。

 良い情報は、リーダーが何もしなくてもメンバーから報告されてくるが、悪い情報は、リーダーの耳目に一向に届いてこないということが起こりやすい。

 良い情報も悪い情報も、現場のメンバーから、情報が適宜上がってくる状況をつくれないだろうか。

 このように申し上げると、メンバーが情報を上げやすいかどうかは、それこそリーダーの長年の経験の中で形作られた人柄によるものだから、今さらどうこうなるものではないというような諦観に接することがある。

 しかし、私はそうは思わない。実は、情報をうまく吸い上げることができているリーダーと、そうでないリーダーとでは、リーダーシップの発揮の仕方が、大きく異なることが分かっている。