厳しい食事制限やつらい運動を続ければ、もちろん痩せます。しかし、そういったダイエットはなかなか続かないし、やめた途端にリバウンドするのは皆さんよくご存じだと思います。成功率96.6%のオンライン・ダイエットプログラムを主宰する野上浩一郎氏の「3勤1休ダイエット」のモットーは「3日坊主を繰り返せば、必ず痩せる」。ダイエットにつきものの「我慢」も「意志力」も不要なのに、3か月でするすると自然に痩せて、2度とリバウンドしない体が手に入ります。なぜなら、このメソッドには、「ダイエットが続く仕組み」「挫折ポイントの抜け道」が、しっかり緻密に組み込まれているから。会食三昧なのに、このメソッドで5.6キロも痩せた精神科医の樺沢紫苑先生が、「ストレスフリー(我慢不要)+アウトプット(レコーディング)で痩せられる、脳科学的にも正しいメソッドです」と推薦する話題の書、「3か月で自然に痩せていく仕組み~意志力ゼロで体が変わる!3勤1休ダイエットプログラム」(野上浩一郎著)から、そのコツや実践方法を紹介していきます。

必ず失敗する<br />ダイエットの<br />特徴とは?Photo: Adobe Stock

意志の力、他者に頼る……どれも失敗しやすい 

 ダイエットに失敗する主な原因は3つあります。

・厳しい食事制限
・激しい運動
・他者が管理

 甘いものを好きな方が糖質をゼロにしたり、お酒を大好きな方が禁酒をしたりするのは、非常に辛いことです。しかも、糖質やお酒は中毒性が高く、摂取することで脳が快楽を感じるようにできているため、「食べてはダメ」という意志の力だけではなかなか太刀打ちできません。そのため、ついつい手が伸びてしまい、それが2度、3度とドミノ倒しのようになって、ダイエットが崩壊していくことがよくあります。

 また、在宅ワークで1日の歩数が数百歩という方が、ランニング等の激しい運動を始めることも挫折を引き起こしやすいです。気持ちが高まっている数日間は実行できたとしても、例えば、雨が降って中止したのをきっかけに、そのまま終了するケースが多くあります。

 食事制限も激しい運動も、自分1人では継続が難しい。だから、プロに頼んで他者に管理される道を選ぶ。そういう方もたくさんいます。

 たしかに、プロに頼むと徹底的に管理をしてもらえるので、結果は出ます。「大金を払ってるんだから」という金銭的負荷もモチベーションになるでしょう。

 けれども、「いざ痩せました、もうダイエットは終了です」、となった時、どうなるでしょうか? 

 それまでは「怒られないようにしよう」「お金を払ってるんだから」が、自分をコントロールする燃料でした。しかし、その燃料がなくなった今や、制御するのは困難です。そして、ダイエット前の、太っていた頃の生活に戻ってしまい、すぐにリバウンドしてしまいます。

「ダイエットをイベント化」している限り必ず失敗する

「厳しい食事制限」「激しい運動」「他者が管理」の共通点は、どれも「非日常」だということ。

 私は、それを「ダイエットのイベント化」と呼んでいます。

 日常とかけ離れた状態に自分を置き、日常とダイエットが結びついていない状態のことです。生活とダイエットがスパッと切り離されているから、ダイエットが終わった瞬間、ダイエット前にいた場所へ振り戻されてしまう。ダイエットをイベント化している限り、それが永遠に繰り返されます。

 ちなみに、私の兄も、とあるジムに通ってダイエットに成功しましたが、しばらくするとリバウンドしました。一生続けられる痩せ方を学んでいたのではなく、言われたことを従順にこなしていただけなので、ある意味当然だと思います。むしろ、ジム側はリバウンドさせるように設計しているのではと、勘ぐってしまうほどです。

 ダイエット業界の、そういう不誠実な部分を壊したい。それが、本書を著している動機にもなっています。

著者/野上浩一郎

治療家・ダイエットコーチ・バランス整骨院 中原院長
大学卒業後、IT系企業に就職するも「もっと人と関わる仕事をしたい」と転職。その後、修行時代を経て2015年に神奈川県で整骨院を開業。開業して「痛みと同じくらい肥満に悩む人が多い」と気づき、ダイエット指導を開始。コロナ禍では、コーチングをベースにした90日間のオンライン・ダイエットプログラムを提供し、その参加者のダイエット成功実績は96.6%を誇る。のべ3万人の施術経験と、600人のダイエット指導実績あり。

監修/西井義典 

医師・西井医院院長

2000年、三重大学医学部卒業。三重中央医療センター、松阪厚生病院などを経て、三重県松阪市の医療法人である実家の西井医院を継ぐ。専門は呼吸内科だが、開業後は「地域のかかりつけ医」として検診から高血圧・高脂血症・糖尿病・痛風といった慢性疾患などまで、幅広く診察している。