今の日本はご存知の通り、少子高齢化が急激に進んでいます。今後、移民の受け入れが加速するとも思えず、やはり働く女性が大事。いえ、大事というよりも必要不可欠であることは間違いありません。ただし一方では、多くの企業で働く女性に対する職場環境が完全に整っているかといえば、まだまだ遅れている、追いついていないのも実情でしょう。

 転職市場では、25歳ぐらいから28歳までの人材へのニーズが非常に高いといえます。それに対して、30歳を超えると、男性も女性もニーズがぐっと減ります。なぜかというと、30歳以上の人材には、どの会社でも何らかのマネジメントスキルを求めるようになり、採用水準が高くなるからです。その会社に新卒で入社した、同年代の社員と比較した場合、それでもなお採用したいと思われる人材かどうか。その点を意識して面接でもアピールをする必要があります。

 では、女性が転職する場合、どんなことに気を付けなければならないでしょうか。実は、男性とは異なる事情がたくさん待ち受けているので、注意が必要です。

企業が女性に面接するときに
聞きづらいけど、聞きたいこと

 ひと昔前ですと、30歳以上の女性の方については、求人票には書いていませんが、採用をためらう企業が多かったと感じます。実際、具体的にそのようなことを言われたことも多々ありました。一方で、総合職系の職種についていえば、最近は、成果が出せるのであればまったく気にされない会社も多くなりました。優秀な男性の確保も難しく、男女という垣根にかまってはいられなくなってきたといえるでしょう。

 とはいいながらも、企業としては女性の方を面接する際、どうしても知っておきたいなということがあります。それは「結婚しているのか?」「入社してすぐに出産して辞めたりしないか?」ということ。正直、とても気になるというのが企業の本音です。ですから面接を受ける際は、個人の方のほうから仕事のスタンスについて、お話されることをお勧めします。

 また、一般職系、事務系の仕事については、20代の方を好まれる企業はまだまだ多いのが現実です。このゾーンの職種は、派遣に切り替えている企業も多く、昨今ではITリテラシーなどオペレーショナルスキルの高いエグゼクティブを求める企業も増えています。