今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「九州・沖縄地方で年収が低い会社ランキング」を作成した。

 このランキングでは、九州・沖縄地方(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の8県)に本社を置く上場企業を対象とした。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が20人未満の会社は除外している。対象期間は、2020年4月期~21年3月期。

 1月24日にお届けした『九州・沖縄地方で年収が高い会社ランキング2021』では、年収1000万円超が1社、700万円を上回った企業は11社という結果になった。

 では反対に、年収が低い会社ランキングの上位の顔触れはどうなっているのだろうか。早速、ランキングを確認していこう。

上位3社が200万円台!
1位のワイエスフードは269万円

 ワースト1位は福岡県のワイエスフードで、年収は269万円。同社はラーメン店「山小屋」などのフランチャイズチェーン展開を主力とする会社だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外食産業の苦境の煽りを受け、21年3月期の売上高は前期比12.1%減の13.0億円、経常損益も7300万円の赤字となった。こうした業績悪化の影響もあり、昨年は368万円で6位だった平均年収も大きく下がり、ワースト1位になってしまった。

 2位は鹿児島県のアクシーズで、年収は285万円(社外からの出向者の年収を含めて算出)。鹿児島県で唯一10位以内に入った。同社は、鶏肉や鶏肉加工食品の製造販売を行っている。昨年は266万円でワースト1位だったものの、20年6月期はコロナ禍に伴うテイクアウトニーズの高まりで鶏肉需要が伸び、増収増益を確保。こうした影響で年収が増加し、ワースト1位から脱した。

 3位は福岡県にある老舗百貨店の井筒屋で、年収は294万円。昨年の307万円(2位)から年収は減ったものの、順位は1つ下がった。

 以上、上位3社が年収200万円台となった。