TikTokPhoto:PIXTA

『日経トレンディ』が発表した「2021年ヒット商品ベスト30」で1位に「TikTok売れ」が選ばれた。TikTokというと、中高生がダンス動画を投稿するアプリという印象を持っている人も多いだろう。しかし、今やTikTokは、あらゆるコンテンツや商品の購入を促せるプラットフォームに変化を遂げている。「TikTok売れ」が起きる背景には何があるのか。ITジャーナリストの鈴木朋子氏に解説してもらった。(清談社 ますだポム子)

消費行動に影響を与える
プラットフォームに進化

 TikTokが日本でサービスを開始したのは2017年。当初は音楽に合わせて踊る「ダンス動画」や、音源にあるセリフに合わせて口を動かす「リップシンク動画」がアプリ内で目立っていた。

 これらの動画は、先人が考えた振り付けを踊るだけ、セリフに合わせて口パクをするだけなど、“まねするだけ”で完成する。その手軽さから人気に火がつき、翌年には「TikTok」が新語・流行語大賞にノミネートされるほど大きな流行となった。