惣菜ベンダーの曲がり角、自動車部品業界に学ぶべき「ケイレツ脱却」生存戦略コンビニの飽和とコロナ禍で環境変化に襲われる惣菜ベンダー。目指すべき新たなフェーズとは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

惣菜市場を牽引してきた
CVSがコロナ禍で失速

 惣菜ベンダーの戦略が曲がり角を迎えている。従来はコンビニエンスストア(CVS)の成長に寄り添うことで業容を拡大できたが、CVSの飽和とコロナ禍で、彼らの環境が大きく変化している。

 CVSでの惣菜売上高は、2010年からの10年間で年平均+5.3%のペースで成長を続けた。CVSは、惣菜市場において3割超の規模を占めるチャネルとなった(2019年時点、図表1参照)。

 しかし、2020年のCVSでの惣菜売上は、前年比で6.3%減少した。また、中堅ドラッグストアのゲンキー、宅配サービスを手掛けるナッシュなど、異業種による惣菜市場への進出も見られる。