日米テンバガー投資術#7Photo:Passakorn Kaythong/gettyimages

金利上昇や新型コロナウイルスのオミクロン株流行が逆風となり、年初から調整が続くJ-REIT。急落を見事に的中させた、J-REITナンバーワンアナリストであるSMBC日興証券の鳥井裕史氏に今後の値動きについて直撃した。特集『今こそチャンス!日米テンバガー投資術』(全16回)の#7では、鳥井氏が「4月以降は2100ポイントを目指す」と予想する三つの理由を紹介する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

三つの不透明要因で急落したが
高利回りを確定させるチャンスか

 日米共に年初から株価が軟調であるが、それ以上に価格が大きく調整したのがJ-REIT(不動産投資信託)である。年初からの下落利率は9%以上(2月28日時点)で、日経平均株価以上に厳しい相場となっている。

 とはいえ、株式や不動産の価格と比較すると、家賃収入の変動はマイルドであり、分配金の安定性は高い。J-REITの平均分配金利回りは3.9%まで上昇しており、分配金水準が維持できるのであれば、買いのチャンスの可能性が高い。

 SMBC日興証券シニアアナリストの鳥井裕史氏は、ダイヤモンド・オンラインの昨年秋の記事で年初からの調整を見事に言い当てた(特集『今仕込みたい「強い株」』の#4『J-REITの「増資ラッシュ」を絶対見逃してはダメな理由、オフィス・物流の注目6銘柄は?』参照)。その鳥井氏は、今後の見通しをこう解説する。

「年始からの下落は三つの不透明要因が重なった結果です。一時的に下落する局面があるかもしれませんが、4月以降は2100ポイント程度まで反発していくとみています」

 鳥井氏が指摘する三つの不透明要因とは何か。そして4月以降、なぜ反発が期待できるのか。次ページで詳しく解説していこう。