日米テンバガー投資術#10Photo by Kuninobu Akutsu

エムスリーがけん引する医療IT分野だが、成長率で上回るのが「“医療ど真ん中”IT企業」を目指すメドピア。医師向けの「集合知プラットフォーム」を軸に、中長期で年平均売上高成長率40%を目標としている。特集『今こそチャンス!日米テンバガー投資術』(全16回)の#10では、主力事業の強みや、予防医療、介護支援などへのプラットフォームの横展開、データビジネスの可能性について、医師でもあるメドピアの石見陽社長を直撃した。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

直近5年間の年平均売上高成長率は50%
コロナ禍で進んだDX化の反動は?

――2021年9月期の売上高伸び率も40%と高水準でした。コロナ禍で進んだDX化が追い風になったのでしょうか。

 間違いなく追い風が吹いていたと思います。もう2年になりますけど、ヘルスケアの業界も非常に大きな変化があり、特にコミュニケーションのスタイルが大きく変わりました。

 私自身が医師ですが、医師と製薬企業、医師と患者さん、医師同士、この三つのコミュニケーションスタイルが変化しました。

 医療は非効率な面がすごく残っていました。全てをオンラインで完結することは絶対にできませんが、オンラインで補完できる部分については一気に進みました。

――新型コロナウイルスのオミクロン株が落ち着いた後、急速に進んだDX化の反動はこないでしょうか。22年9月期の第1四半期は過去最高の四半期売上高となる一方で、久しぶりに10%超の減益でした。コロナで急騰した株価は、コロナ前の水準まで調整しています。