わが子に最強の中高一貫校&小学校&塾#2
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レバレッジの利く中高一貫校ランキング。2回目は首都圏で偏差値が50~59の学校を対象にした【首都圏・上位校版】を掲載する。入学時の偏差値と卒業時の偏差値を基に、入りやすいがその後伸びるレバレッジ度ランキングを独自に作成。特集『わが子に最強の中高一貫校&小学校&塾』(全26回)の#2を見れば、中学の入試偏差値50~59から名門大学への進学が、決して無謀ではないことが分かる。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋、同部 加藤桃子)

偏差値50~59で名門大に多数合格!
首都圏で大学受験に強い学校は?

 年々過熱する中学受験の中でも、偏差値50~59に位置する「上位校」の人気は根強い。「大まかに分けると、難関校の滑り止めとして受験する層、有名大学の付属校が多いことから“付属校志向”が強い層、スロースターターで上位校から難関大学を目指す層の3層が集結」(森上教育研究所の森上展安代表)するという、上下の合流地点だからだ。

 中でも、近年人気を集めているのが「共学校」だ。男子校・女子校の上位校に多い「伝統校」に対抗するため、共学校はリベラルアーツ教育やグローバル教育をはじめとした新しいカリキュラムを取り入れるケースが多く、人気につながっている。

 偏差値が低くて入りやすいのに、難関大学を含めた大学合格の実績は侮れない――。そんな“レバレッジ”が利く「お得な上位校」はどこなのか?

 それを知るべく、ダイヤモンド編集部は大学通信の協力を得て、6年前の2015年度に中高一貫校に入学した生徒が、21年度にどこの大学にどれだけ合格したのかを調べ、入学時と卒業時の偏差値の差から各中高一貫校のレバレッジ度を求めた。

 ただし、6年前に比べて入学時偏差値が上昇した学校もある。今も偏差値がインフレになっていない隠れた高レバレッジの学校を探す方が望ましい。そこで、23年入試の受験校選びに役立てるべく、現在の入学時偏差値を差し引いて「学力伸長度」を算出。「首都圏」「関西」「東海・その他」のエリアごとに、ランキングを作成した。

 なお、入学時偏差値が高くなるほどこのレバレッジ度は下がる傾向にある。そのため、各ランキングで基準にする偏差値を設定した。首都圏と関西は「入学時偏差値60以上(難関校)」「入学時偏差値50~59(上位校)」「入学時偏差値50未満(中堅校)」の3種類のランキングを作成した。東海・その他は「入学時偏差値55以上(難関校)」と、「入学時偏差値55未満(中堅校)」の2種類を作成した。

 では、早速「首都圏・上位校版」のランキングを見てみよう。おそらく、意外な“掘り出し物”の学校に出合えるはずだ。