「中古住宅の買い取り再販」で、売り主・買い主が最も注意すべきこととは写真はイメージです Photo:PIXTA

大手も参入し始めた
不動産の買い取り再販

 マンション、戸建て共に中古住宅市場が拡大を続けている。コロナ禍を経て、低金利や販売戸数との供給バランスの関係などから新築分譲マンション価格が高騰し高止まりする中、リーズナブルな中古マンションのニーズが増加することとなった。その流れは戸建てにも波及し、新築戸建てはもちろん、中古戸建て住宅市場も急成長が続く。マイホームとして中古戸建てを射程に入れる買い主の需要が高まっている状況だ。

 ところで、不動産売買といえば、「仲介」を連想する方も多いだろう。仲介とは、住宅の売却を希望する個人(売り主)と購入希望者である個人(買い主)の間に仲介業者が入り、売買を成立させる仕組みだ。

 一方で中古住宅市場においては、「買い取り再販」というシステムで取引されるケースが増加している。

「買い取り再販」の場合、まず業者が所有者(売り主)から中古住宅を買い取る。その後、購入した中古物件にリフォームやリノベーションを施した上で再度販売する。つまり、業者が中古住宅を商品化、「リノベーション済み物件」として価値を上乗せし、売り出すのが「買い取り再販」と呼ばれるビジネスモデルだ。

「買い取り再販」では、仲介では取引が難しかった中古物件を扱う場合が多い。最近は買い取り価格が上昇基調にあるが、売り主から業者への買い取り価格は一般に、仲介での取引価格の7~8割程度だ。