コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20~30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(中野晴啓著、ダイヤモンド社)が3月16日に発売。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について、同書から抜粋して公開する。「つみたてNISAってなに?」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしていくので、ぜひ、お付き合いください。

「つみたてNISA」は、なぜ20年もの長期運用なのか?Photo: Adobe Stock

どうすれば、投資でお金を育てられるのか?

 資産形成に求められるのは、コツコツ長く続けていく持久力です。

 そして、コツコツと長期的な資産形成を行うのに必要なのは、特定の資産、あるいは個別銘柄に投資資金を集中させて、短期で10倍を狙うような、相場で勝負して勝ちにいく行為ではありません。合理的に資産が育つ「負けない」投資です。

 どうすれば、投資でお金を育てられるのでしょうか?

 それは、金融庁が、資産形成を行うに際して重要と主張している「長期・積立・分散投資」にヒントがあります。

「長期」というのは20年以上、「積立」というのは時間を分散して定期的にコツコツ購入していくこと、そして「分散」というのは、1つの銘柄に投資するのではなく、できるだけいろいろなものに広く投資するという意味です。