DAZNの1000円超値上げが「計算ずく」といえるワケ、価格設定のプロが解説写真はイメージです Photo:PIXTA

スポーツ動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」が月額料金を従来の価格から約1000円値上げし、3000円とすることを発表した。これにはユーザーから「高すぎる」といった反発の声も相次いだが、分析してみるとこの価格設定は極めて「理にかなっている」ことが分かる。これまで数十のサブスクリプションサービスの価格改定に携わってきたプライシングスタジオ代表取締役の高橋嘉尋氏が、DAZNの価格改定のカラクリを解説する。

DAZNの1000円値上げは
本当に「高すぎる」のか?

 スポーツ動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」のサービス料金値上げが話題となっている。月額料金は2022年2月22日から、従来の1925円から3000円に改定された。また、当初は価格改定の対象外とされていた「DAZN for docomo」も、4月18日から月額料金1925円を3000円に値上げした。

 一連のDAZNの値上げに関する世間の反応は、「高すぎる」などネガティブなものが多いが、私はそうとは言い切れない部分があると考えている。

 DAZNの価格改定がどのような影響をもたらすのか、消費者への調査を基に適正価格を導き出す「PSM分析(Price Sensitivity Measurement、価格感度測定)」などの結果から考察してみよう。