スマホで自撮りをすると「鼻整形」をしたくなる、その科学的な理由写真はイメージです Photo:PIXTA

 スマートフォン(以下、スマホ)の登場により、今や何百万人もの人々が日々、自撮り写真をソーシャルメディアに投稿して「いいね」を求めている。そんな中、自撮り写真は顔の特徴をゆがめ、見栄えを悪くしていることが、「Plastic and Reconstructive Surgery」4月号に掲載の研究で明らかにされた。本研究を実施した米テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンターのBardia Amirlak氏らは、そのような正確さに欠ける自撮り写真が、人々の美容外科に対する要求を高めている可能性があると示唆している。

 Amirlak氏らは本研究で、30人のボランティア(24~62歳、女性23人、男性7人)を対象に、自撮り写真で見た顔のパーツのサイズや感じ方が標準的な臨床写真に比べてどう変わるのかを定量化することを試みた。臨床写真とは、医療従事者により撮影された、患者の身体所見をはじめとする各種画像のこと。写真は、スマホのフロントカメラを用いて12インチ(約30cm)、および18インチ(約46cm)の距離で撮影した自撮り写真と、5フィート(約1.5m)離れた場所から一眼レフカメラで撮影した臨床写真の3種類を用いた。サイズを測定する顔のパーツは、鼻、唇、顎、顔の幅とした。