キヤノン・ニコン・HOYA…唯一「2桁増収」となった企業とその要因は?Photo:PIXTA

コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はキヤノン、ニコンなどの「カメラ/光学/複合機」業界4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

HOYAが前年同期比で2桁増収
キヤノン、ニコンも増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のカメラ/光学/複合機業界4社。対象期間は22年1~3月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・キヤノン
 増収率:4.4%(四半期の売上高8794億円)
・ニコン
 増収率:6.6%(四半期の売上収益1333億円)
・HOYA
 増収率:12.0%(四半期の売上収益1696億円)
・富士フイルムホールディングス
 増収率:7.4%(四半期の売上高6649億円)

 カメラ/光学/複合機業界4社はいずれも前年同期比で増収となった。中でもHOYAは4社の中で唯一、前年同期比で2桁増収となっている。

 また、ニコンは過去10四半期中7四半期で前年同期比減収となっていたが、22年1~3月期の増収率はプラスとなった。この要因は何だったのか。

 次ページでは、各社の増収率の推移を紹介するとともに、ニコン、HOYAの減収要因について詳しく解説する。