前回の連載では、あまり知られていない「経理」の重要性についてお話いたしました。「経理=会社のお金、会計、税金のバランスをとる仕事」と覚えておいて下さい。では実際に、経理担当者が普段どんなことをしているか、皆さんご存知でしょうか?本日はその点を掘り下げていきます。

この「仕事」、
御社の経理はできてますか?

 多くの経営者の方の疑問として、「実は、会社の経理担当者が何をしているかよくわからないんです」という声をよく聞きます。経理担当者の仕事は、次の3つのステップに分かれます。

1つ目は「記録する」。現金や預金など、会社のお金の出入りを記録するものです。具体的には、レシートや預金通帳などをもとに、会計ソフトにデータを入力します。これは法律にも定められている業務です。この結果、決算書ができ上がります。経理の一番の仕事は、決算書を作ることだと考えて下さい。

2つ目は「分析する」。記録した数字(決算書)を分析します。何か異常値はないか、もっと詳しく調べたほうがいいものはないか、現場に確認したほうがいいものはないかをチェックする過程です。お金の動きを記録するだけでは意味がありません。この過程が必要なのです。

3つ目は「助言する」。お金の動きを記録して、分析した結果をもとに、社長や経営陣に助言し、経営の意思決定の材料とすることで、経理の仕事が完結します。